久々に再読したので記録しようと、Mixiでレビュー書いたりしたので再掲。
【あらすじ】
人類文明は最終戦争により滅び、地球は毒を撒き散らす菌類の森(腐海)に侵食されていた。残存した人々には過去の遺物を発掘し利用する程度の技術しかなく、腐海の拡大に怯えながら生きている。そんな世界で、大国であるトルメキア王国とその同盟辺境諸国は、土鬼諸侯連合と戦争を始めた。同盟辺境諸国の一つである風の谷からは族長の娘ナウシカが参戦する。この物語は戦乱記ではあるが単なる戦の記録ではない。戦乱の中、この世界のシステムの真実と人類の愚かさについて、悩みながらも突き詰めていく少女の物語。
【腐海システム】
毒を撒き散らす腐海とそこに巣くう獰猛な蟲達は、人類が汚した地球を浄化するシステムだった。しかし遠い将来に世界が浄化されたとしても、現在の人類はそこに住む事は出来ない。汚染を前提に改造されている人類には清浄な世界はかえって毒なのだ。
人類に希望は無いのか?
腐海は思いあがった人類に対する罰であると考える人々が大多数の世界で、腐海は浄化システムであって将来地球は浄化される事を知ったナウシカ。そしてさらに謎をつきつめて『人類は浄化された世界に住めない』事を知る。そこには救いはない様に思えたが、ナウシカは生命'の本質を見極め、未来に希望を持つ。
【過去の知識】
繁栄していた頃の人類の技術や芸術は、浄化後の世界のために保存されていた。それに振り回され寄生する人。そんなものは必要なのか悩ましい問題。ナウシカは過去の思惑からの離脱を選んだ。
【人間の愚かさ】
賢帝も数十年も経てば、愚帝になるか圧制者になるのが世の常。今目の前にいる圧制者を倒す事は、将来新しい圧制者を生む事を意味するだけ。それでもナウシカは立ち上がる、これ以上の殺し合いを止めるために。
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