2010年6月4日金曜日

屠殺場の血と漁場の血

イルカ漁映画『ザ・コーヴ』の上映中止のニュースに対する日記です。

上映くらいはかまわないと思うけどね、ただこの映画は『ぜんぜん売れなかった(商業的に失敗)』したんだよね、アカデミー賞とったのに。

屠殺(屠畜)場の血と、漁場・猟場の血になんの違いがあるのだろう?

そんだけです
でわでは
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富戸の波
http://www.onsenmaru.com/index.php
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静岡いるか漁ひと物語
http://www.onsenmaru.com/book/B-150/B-151-shizuokairukaryou.htm
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和田 雄剛 著
 \ 600
2004/12/01 初版発行
62 頁
縦x横x厚; 21.0x14.7x0.5 cm
重量; 110g
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 本書は、当HPの読者の方に教えて頂いて、
 「これは面白そう」
と伊豆の地元の本屋さんで買い求めたものです。前回ご紹介の「こわかった地震津波」はその際、偶然見つけた本だったのです。
 富戸の漁業を語る時に決して避けて通れないのがイルカ漁です。今では伊豆半島でイルカ漁を行っているのは富戸だけになってしまいました。では、このイルカ漁、特に「追い込み漁」と呼ばれる独特の漁法(沖からイルカの群れを追い立てて来て港の湾内に閉じ込める漁法)は一体いつごろどの様に始まったのでしょう。
 本書は、この独特な漁を古い文書やお年寄りの漁師さんからの聞き書きで綴った記録です。イルカ漁については近年の「大騒ぎ」しか知らなかった僕にはとても新鮮なお話ばかりでした。
 伊豆半島におけるイルカ漁は、江戸時代から記録があるらしいのですが、富戸で始まったのは明治時代に入ってから、高々100年の歴史があるだけなのです。そして、伊豆半島では富戸が最も新参者だったのです。それが、今では富戸以外の土地はすべて漁から撤退してしまいました。
 さて、言われてみれば当たり前の事なのですが、昔は全て手漕ぎ船でイルカを沖から追い込んで来たのです。あんなに軽快に突っ走るイルカを手漕ぎ船で追うなんて、とっても不思議な光景ですよね。そして、港の中に追い込むと、漁師さんがザブンと冬の海に飛び込んで一人でイルカを背負って丘に揚げたのだとか。生きたイルカをですよ。
 「何だかすごいなぁ」
とただただ感心です。
 また、イルカ漁を巡っては、富戸と川奈の間で正しく血で血を洗う抗争があったことも率直に書いてあります。イルカはそれほど生活に根差した生き物であったのです。
 この様に、本書は後世にイルカ漁の歴史を伝える語り部となりえる記録となりました。でも、残念なのは近年の「反イルカ漁」に付いての世の中の動きが記述されていない事です。著者はイルカ漁をこれからも存続させたいとの思いで筆を取られたと思われます。それならば、
 「かわいそう」
と考える人々の声にどう答えるのかを好むと好まざるとにかかわらず考えざるを得ないと思います。それは20~30年前には考えられもしなかった事態でしょう。それだけに、今起こっている世の中の流れを今の本にはきちんと記録しておいて欲しかったと思うのであります。
 自費出版の本書は、いつ売り切れるかも分からないので急いで紹介させて頂きました。ダイビングの際に近所を通られる方でしたら、川奈のショッピングセンター・ユニー2階の本屋さんの郷土本コーナーで買えます。
2005/02/03 記 
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日本のイルカ漁描く『ザ・コーヴ』が東京での上映中止に!抗議殺到で全国での上映も協議中
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1231030&media_id=14
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(シネマトゥデイ - 06月04日 00:31)
映画『ザ・コーヴ』より (C) OCEANIC PRESERVATION SOCIETY. ALL RIGHTS RESERVED.
 日本のイルカ漁を描き第82回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞し、一部の日本人からの集中バッシングを浴びていた映画『ザ・コーヴ』が、たび重なる抗議のため東京での上映を中止せざるを得ない状況になった。これを受け、全国での上映も現在協議中だという。
 中止を決めたのは映画『ザ・コーヴ』のメイン館であるシアターN渋谷。6月26日の公開を控え急きょ上映中止となった。『ザ・コーヴ』の日本の配給元であるアンプラグドの発表によると上映中止の理由は、度重なる電話での抗議があったことと、抗議による街宣活動の予告が劇場およびその本社・日本出版販売宛てにされたことだという。
 配給会社代表の加藤氏はこの事態について、「昨年末より準備をしてきました『ザ・コーヴ』のシアターN渋谷での上映が中止となり、関係各所にご迷惑をお掛けしております。アカデミー賞受賞以来、市民活動団体から配給会社や拙宅などで執拗に街宣活動が行われてきましたが、今回、その活動が劇場に及んだため、このような事態となりました」と以前から強い抗議活動があったことを明かした。
 さらに加藤氏は『ザ・コーヴ』が反日映画ではないことを強調し「映画の内容について深く建設的な議論をすることが必要であると考えています。日本を舞台に描かれた映画を日本の映画館で観る機会が失われることを残念に思います。今後は、すでに決定している劇場と慎重に協議をしつつ上映を続行できるように努力してまいります」と公開に向けて努力していることも明かした。
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