2009年2月9日月曜日

玉露 と かぶせ茶 の違い。(伊勢茶も水沢茶も菰野茶も おいしいお茶なのに、、、もちろん伊賀茶のあっさり甘くて も良いのに)

三重県では、かぶせ茶を玉露として売り出しているそうな。世の中が食品の品質に敏感になっている中、何考えているんでしょうね。かぶせ茶よりも玉露の方が高く売れるから、かぶせ茶を玉露と称して売るっていうのは安易過ぎます。伊勢茶というブランドに誇りは無いのでしょうかね。なんのために伊勢茶というブランドを作ったんでしょうね。(そう! 伊勢茶も美味しいし、水沢茶も菰野茶も美味しいのです! もちろん伊賀茶も美味しい!!)

玉露は淹れる時に湯の温度に気を使います。60℃以下の温度で淹れてうまみを出し、渋みが出ないようにします。うまみが多い玉露ならではの淹れ方です。かぶせ茶は普通の煎茶と同じ温度70℃で淹れます。玉露のように60℃以下の低温で淹れても、うまみが玉露ほど無いので、おいしく淹れる事は出来ません。普通の煎茶と同じ温度で淹れ、うまみと渋みの両方を味わいます。

お茶のうまみ度は、玉露>かぶせ茶>煎茶 の順なので、やはり玉露がうまみが多いのですが、うまみを十分味わうためには低温で淹れる等いろいろ気を使いますし、茶葉の生産に手間がかかっており高価です。
かぶせ茶は、玉露ほど高価ではなく手軽にうまみを味わうことが出来ます。おいしいお茶が手軽な値段で飲める、まさに普通に飲むには最適なお茶です。その特性をもっと前面に打ち出して売ればいいのに、ニセ玉露みたいな売り方をするなんて、なんとももったいない話です。


参考までに、お茶各種の覆う日数について書いておきます。

玉露:覆う期間は三週間程度、茶木を直接覆わず棚を立て覆う。玉露に適した品種(さみどり 等)。
かぶせ茶:覆う期間は10日程度、茶木を直接覆う。藪北種が多い。
煎茶:覆わない。ほとんどの場合、藪北種。
碾茶(抹茶):覆う期間は10日程度、茶木を直接覆う。碾茶に適した品種(あさひ 等)


--------------------------------------------
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090116-754442/news/20090204-OYT1T00544.htm
「玉露」で渋~い論争、栽培方法で基準統一せず
--------------------------------------------
 高級茶「玉露」の栽培基準を巡り、生産地間で論争が起きている。

 三重県では、基準を緩やかに解釈してシートなどを直接掛けて育てたお茶も玉露と認定、2008年の生産量を一気に前年の40倍以上に増やした。これに対し、福岡県や静岡県の生産団体が「直接掛けではなく、従来通りに棚などを使って覆ってこそ玉露」と異を唱えており、業界団体が基準の統一に乗り出した。

 生産者や販売業者らでつくる日本茶業中央会(東京)の指針によると、「茶畑に棚などを設置してワラやシートで約20日間覆い、ほぼ完全に日光を遮って生産されたお茶」を玉露、「ワラやシートで約7日間覆った茶畑から摘み取られたお茶」をかぶせ茶としている。

 玉露は07年まで京都府と福岡県、静岡県で全生産量の半分以上を占めていた。ところが、農林水産省が発表した08年生産量調査によると、07年の玉露生産量が3トンだった三重県が08年は132トンへ急増。福岡県の105トン、静岡県の12トンを抜き、京都府の140トンに肉薄した。

 三重県では、生産者団体が、茶畑に直接シートなどを掛けて20日程度遮光したお茶のうち、品質が高いものも08年から玉露と認定。指針を緩やかに解釈したことにより、かぶせ茶だったものが新たに玉露とされたが、「品質は棚を使ったものと変わらない」としている。三重県外で、直接掛けを玉露としているところがあり、参考にしたという。

 一方、福岡県や京都府、静岡県の主な生産者団体は従来通り、指針に沿って棚などを設けたものを玉露とし、「直接掛け」のかぶせ茶と区別している。

 お茶は一定期間、日光から遮断するとうまみ成分のアミノ酸が増え、味わい深くなる。福岡県の玉露の主要産地である八女地区を担当する福岡八女農協(福岡県八女市)によると、玉露は100グラム当たり1500~3000円で販売され、かぶせ茶の3倍ほどという。同地区の生産者、末崎定幸さん(73)は「消費者の混乱を招きかねず、直接掛けを玉露とすることには反対」と話す。

 福岡県茶業振興推進協議会と同県茶生産組合連合会は昨年11月、「食品偽装や残留農薬問題が続発しており、あいまいな基準は消費者の不信を招く」として、生産者団体でつくる全国茶生産団体連合会(東京)に基準を統一するよう要請。同連合会は、基準統一に向け各地の生産者の意見を聞くことにしている。

 一方、農水省は「玉露の基準については、生産地の判断に委ねるしかない」と静観している。

 お茶の研究をしている大妻女子大の大森正司教授(食品科学)は「業界で統一を図ることは、お茶の歴史や文化、味を守っていくだけでなく、消費者の信頼を得ることにつながる」と話している。(沢井友宏)

(2009年2月4日15時05分 読売新聞)
--------------------------------------------


3 件のコメント:

  1. 下らない生産地批判ですか。三重の玉露を飲んでから過疎ブログでのたまえよ。

    返信削除
  2. 正当なお茶農家2017年5月18日 11:14:00 JST

    三重県の茶農家が、かぶせ茶を玉露と言い張って販売し始めてから今年で10年経ちました。
    三重県の茶農家は、玉露生産量が3トン(2007年)から132トン(2008年)に増えたと言い張っているのです。

    この影響は大きく、お茶関連の統計から玉露という項目が無くなりました。
    これは、三重の茶農家が玉露生産量が3トン(2007年)から132トン(2008年)に増えたと言い張っているため、
    正常な統計が取れなくなったからです。

    この10年間、三重の茶農家が、お茶の木にブルーシートをかけただけのものを、玉露と言い張り続けたため、
    お茶農家とお茶業界全体の信頼性が失われました。

    まだこんな事が続くのでしょうか?なんとか解決策はないのでしょうか?

    返信削除
  3. >匿名2015年1月31日 3:54:00 JST
    >下らない生産地批判ですか。
    >三重の玉露を飲んでから過疎ブログでのたまえよ。

    卑劣な三重茶農家のコメント?

    2008年、三重県の玉露の生産量が前年に比べ40倍以上になった。(2008年132t、2007年3t) 

    そのため、農水省は、2009以降の統計では玉露、かぶせ茶、てん茶を一括でおおい茶とし、「おおい茶については、近年増加している20日前後の直接被覆による栽培方法の扱いが明確化するまでの間、暫定的に玉露、かぶせ茶及びてん茶を一括しておおい茶として表章する」として、個別の統計がとれなくなった。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8E%89%E9%9C%B2)

    返信削除